恵比寿銀座通りや谷中銀座商店街など、銀座以外の土地で「銀座」と名の付く場所は全国に300以上あると言われている。戸越銀座商店街はその中でも最初に「銀座」を用いた商店街とされ、「○○銀座」の元祖とされる。
その由来は、この土地の地形と大正12年の関東大震災にさかのぼる。戸越銀座周辺には「清水坂」「宮前坂」など、坂のつく地名が多く、商店街は坂を下った谷底状の地形に沿って形成されていた。そのため水はけが悪く、長い間ぬかるみや浸水に悩まされていた。
大正12年の関東大震災で、銀座のレンガ造りの街並みが壊滅的被害を受け、大量のレンガの瓦礫の処分に困っていたという話を聞いた商店主たちは、銀座までリヤカーでレンガを引き取りに行った。
そのレンガを通りに敷き詰め、水はけを改善して歩きやすい道にした。銀座との縁から生まれた「あやかり銀座」が、戸越銀座のルーツだ。
戸越銀座商店街の最寄り駅は、東急池上線の戸越銀座駅と都営浅草線の戸越駅。どちらの駅から行っても、改札を出ればすぐ目の前に商店街が広がっている。
いずれの駅も商店街の中間地点に位置しているので、駅を降りたら気の向くままに進行方向を決めて散策するのがおすすめ。ここでは、初めて戸越銀座商店街を訪れる際にぜひ足を運んでほしい人気店を紹介する。
台湾夜市で人気の定番商品「大鶏排(ダージーパイ)」や、ボリューム満点の「ジャンボチキンカツ」、本場九州の甘酢ダレを使ったチキン南蛮など、デリ惣菜が豊富にそろう。連日、イートインスペースは夕方からの一杯を楽しむ人でにぎわう。
地方色のある中国料理を、店内およびテイクアウトで提供する創業70年の老舗。平日限定で、約30種類の料理の中から好きな3品と生ビールのセットが¥1,980で楽しめる、お得な「晩酌セット」が人気。
2019年にオープンした、スタイリッシュな店構えが目を引くA5銘柄和牛を中心としたフルオーダーカットの精肉店。戸越銀座唯一のワインショップとして豊富にワインもそろえ、定期的にワイン会も開催している。
至るところにシロクマのぬいぐるみや置物、絵本が並ぶ、商店街の端に位置する、赤い屋根と矢印が目印のカフェ。クレープやケーキなど定番のスイーツメニューがそろうが、おすすめは通常のものの2倍はありそうな長いソフトクリーム。食べ歩きの最後に試してみてほしい。
行列の絶えないおにぎり専門店。お米は、その年でもっともおいしい品種を厳選している。今年は、食感がもちもちで甘みのある山形産のつや姫を使用。いちばん人気は、4時間醤油に漬け込んだ卵黄と甘辛いそぼろの贅沢な組み合わせが楽しめる「卵黄+そぼろ」。テイクアウトも可能。