『Tokyo Confidential』は、オープン時間の18時から、多くのゲストで賑わいを見せる。ひとりでカクテルを味わう人、仕事帰りのビジネスパーソンや、テラスで東京タワーを眺める人たち––。
「毎日のように訪れてくれる常連客や、バーが好きな人、SNSでたまたまこの場所を見つけた海外からの観光客など、足を運んでくれる人たちのきっかけはそれぞれです。誰にとっても居心地の良い場所になることを目指してこのバーをオープンしましたが、すでに自分たちが理想とする形に近づいてるように感じています」
こう語るのは、このバーのファウンダー、ホリー・グラハムだ。
ホリーはアジアのバー業界の情報を発信する『DRiNK Magazine』のマネージング・エディター、『Cocktails of Asia』の著者でもあり、バー業界でもっとも影響力のある 100 人を選出するBar World 100では、2023年、9位にランクインした、アジアのバー業界を牽引する人物でもある。
香港には10年間、それまでに韓国、タイで暮らしていたことのあるホリーだが、日本に拠点を構えるのは今回が初めてだ。
「東京には少なくとも20回訪れたことがあるとはいえ、大好きな香港から離れるのは大きな決断でした。ただ、私たちのパートナー企業がこの麻布十番で最高のロケーションを見つけて、ビザのサポートもしてくれるとなれば、このチャンスは逃すわけにはいきませんでした。
東京には『The SG Club』や『Gold Bar at EDITION』など、国際的にも注目度が高く、世界中から多くの人が訪れるバーも、あまり名は知られてないないけれど誰にでもオープンで居心地のいいバーもたくさんある。
ただ、どちらの側面も兼ね備えたお店はあまり多くはないように感じていたので、『Tokyo Confidential』がそんなバーになることができたら、と思っています」(ホリー、以下同)
現在のコアメニューのカクテルは、低アルコール2種、ノンアルコール1種を含む9種類。お酒に強くない人、飲めない人にとっても居心地のいい場所を作りたいという思いが現れている。
ビールはもちろん、グラス・シャンパンや、ノンアルコールスパークリングワインも揃えるので、誰が来ても好みのドリンクが見つからない、ということはないだろう。
また、バーでもしっかり食事を楽しみたいという人にとっても嬉しいフードが揃う。
メニューを考案したのは、ミシュラン2つ星、Asia’s 50 Best Restaurantsでのランクインも果たしたシェフ、ダニエル・カルバートだ。
2016年に香港『ベロン』のヘッドシェフに就任していたダニエルとは以前からの知り合いで、ホリーにとってはメンターのような存在だという。
彼と同じく東京でバーをオープンさせるとなったとき、冗談半分に「うちのフードメニューを考えてくれないか?」と相談したところ、二つ返事で実現したという。
誰にとっても居心地の良い場であり続けるために、ファウンダーとして、ホリーは『Tokyo Confidential』がハッピーなチームであり続けることを一番大切にしたいという。
「メンバー間の雰囲気は、ゲストにも必ず伝わると思っています。バー業界は、人の入れ替わりが頻繁にある。香港にいた時も、お気に入りのバーのオーナー以外のスタッフが全員変わって、居心地が悪くなってしまうということもありました。まずは、ここで働くチームがハッピーでいること。それがゲストにとっても居心地のいい空間を作り上げていくはずです」
友人のハウスパーティーに招かれたような楽しさと、アジアでもトップレベルのカクテルを求めて、今後も世界中からたくさんのゲストがこのバーに集うはずだ。
📍港区麻布十番1丁目6番1号 THE V-CITY 麻布十番PLACE 9F
🕛水〜日、18:00 ~ 翌 2:00(月、火休)
予約:ウォークインのみ
インスタグラム:@tokyoconfidentialbar