日本初公開作品を含む「ロン・ミュエク展」や「アンドリュー・ワイエス展」、そして夜間開館を実施する国立新美術館や三菱一号館美術館の展示まで。6月に訪れたい東京の展覧会を厳選しました。

「モン タカナワ:ザ ミュージアム オブ ナラティブズ」の開館記念特別展。人類ははるか昔から、自然界に潜む「ぐるぐる(らせん)」に可能性を見出し、社会や文明を発展させてきた。地球の法則を人類の知恵へと変換してきたその軌跡は「進化の物語」そのものだ。最新の物理学が解き明かす宇宙の根源から、巡り続ける資源やお金、世代を超えて受け継がれる技や祭り、さらには日々の家事やお金まで━━。本展では、古今東西の「ぐるぐる」の物語をコレクションする。
サンリオ展 FINAL ver.
サンリオの60年の歴史を辿ると同時に、「カワイイ」文化がどう成長していったか、またその裏にある「サンリオの想い」を貴重なデザインや商品とともに深く解説していく展覧会。有名なキャラクターからあまり目にしないキャラクターまで、200キャラクターを展示。また、サンリオのオリジナルキャラクターがどのように作り上げられたのか、その誕生のヒミツが明かされる。
アンドリュー・ワイエス展
ワイエスの没後、日本初となる回顧展。ワイエスの作品には窓や扉など、「境界」を示すモティーフがたびたび表れる。それらはワイエスにとって生と死、自身の精神世界と外の世界をつなぐものだったと考えられる。本展では「境界」に着目し、彼の作品を見つめ直す。

2008年の金沢21世紀美術館での回顧展以来、日本では2度目となるロン・ミュエクの個展。本展の中心となるのは、日本初公開となる、巨大な頭蓋骨の彫刻100点で構成されるインスタレーション《マス》(2016-2017年)だ。展示の際は毎回、美術館の空間に合わせて再構成され、森美術館でも約300㎡にわたるサイトスペシフィックな展示となる。
大ゴッホ展 夜のカフェテラス

「大ゴッホ展」の第1期では、バルビゾン派やハーグ派の影響を受けた草創期のオランダ時代に始まり、印象派を中心とする画家たちと交流したパリ時代を経て、南仏アルルで傑作《夜のカフェテラス(フォルム広場)》を描くに至るまでの、ファン・ゴッホの前半生に焦点を当てる。第2期の開催は、2027年10月から2028年1月頃までとなる予定。
ピカソ meets ポール・スミス 遊び心の冒険へ
パブロ・ピカソの作品から着想を得た、ポール・スミスによる空間演出が見どころの展覧会。伝統的な仕立てと遊び心のある色使いで知られるポール・スミスが会場レイアウトを手がけ、洋服や小物のように色鮮やかで楽しい空間が広がる。ピカソの初期から晩年までの作品を、ゆるやかな時系列で紹介。

パリにあるデジタルアートの没入型美術館「アトリエ・デ・リュミエール(ATELIER DES LUMIÈRES)」が日本初上陸。第1弾上映作品は『Van Gogh ゴッホの傑作たち;ひまわり、星月夜、花咲くアーモンドの木の枝…』。空間全体を包み込む映像と音響が融合し、まるで作品世界の中に入り込んだような没入体験を楽しめる。
“カフェ”に集う芸術家ー印象派からゴッホ、ロートレック、ピカソまで
マネ、ゴッホ、ロートレック、ピカソによる名作の数々、そしてバルセロナが誇る至宝・カザス作《マドレーヌ》を加えた約130点から、“カフェ“で生まれた芸術の広がりを展観。7月25日、9月19日~9月23日(水・祝)は20時までの夜間開館。この日程限定で、特別演出を行うほか、少し大人向けのカフェにまつわるエピソードも楽しめる。
杉本博司 絶滅写真
ジャンルを横断して活動を続ける現代美術作家・杉本博司の原点である銀塩写真に焦点を当てた展覧会。確たるコンセプトに基づく、独自の表現による作品は銀塩写真の技術としても頂点を極めるものであり、写真がデジタルに置き換わった今、その技法はまさに「絶滅が危惧される」ものと言える。本展では、杉本の活動初期(1970年代後半)から現在に至る銀塩写真約60点を展観する。
開館10周年記念 北斎 広重 ふたりの富士、それぞれの富士
すみだ北斎美術館の開館10周年を記念し、葛飾北斎と歌川広重、浮世絵の名所絵を代表する二人の巨匠が手がけた富士山のシリーズ作品を中心に展示。表現方法の違いや影響関係などを丹念に比較することによって、それぞれの個性を浮き彫りにする。北斎の名作「冨嶽三十六景」を約4年ぶりに全点展示するほか、広重の「冨士三十六景」シリーズ全点および「不二三十六景」シリーズも展示する。